長く苦しい戦いでした。
- HTML・CSSを手打ちで行った最初期
- ノーコードツールSTUDIOでいいデザインを組んで、ロックイン(ファイル持ち出しの制限)に引っかかっていることにあとから気づく中期
- ロックインされないオープンソースのノーコードツールを探して駆けずり回った後期
- 黎明期だったバイブコーディングを試し「え、これ結局STUDIOのほうが割にあってるじゃん」と嘆く葛藤期
そんな一連の長く苦しい戦いを経て、私はある方法にたどり着きました。
ちょっと今回はその話を語ろうかなぁと思います。
最初にWeb制作に触れたのは、大学一年生の頃。
基礎ツール演習と称し、手打ちのHTML・CSSで物語のあるページを作る授業でした。
簡単に言うと、絵巻物を作ろうってこと。私は、銀河鉄道の夜を題材にページをデザインしました。
(その時に初めて銀河鉄道の夜を読んだのですが、切なさと幻想が交わっていい作品でした。……読んでもない作品を題材に挙げたあたり、チャレンジングでしたね。)
その頃に、HTML・CSSの基礎をたたきこまれました。ありがたい。
で、JQueryを引っ張って自分のサイトを一回手打ちで組み上げたあとにSTUDIOという楽にサイトを作るツールに出会い「これめっちゃいいじゃん」とサイト制作にのめりこみました。当時自分で組み上げていた空想都市の設定に基づき、架空のWebを組んだりしたのです。でも、ある時に「STUDIOで管理されてるの、ちと怖いな」と思ったのです。なぜなら、インフラとして使われていた「Flash」を、管理していたAdobeがサポートを終了したから。この事象のように、技術や財産を営利団体に掴まれた状態、いわゆるロックインが怖いなと思った私は、代替ツールを探し回ったわけです。
でも、STUDIOを超えるノーコードツールは見つからず、頭を抱えていた頃に、LLMを用いた生成AIによる効率的なコーディングが流行り始めたわけです。AI黎明期の突入です。
そこから、AIを介して、様々な技術を知りました。
APIというパイプを使って、外部のデータベースから情報を引っ張る、Jamstackをはじめとした新しいWebのカタチ。モダンなWebシステムでつくる方法。静的サイトジェネレータという省エネなサイト構築。
色々あるから大変でした。決めきれなくて。
でも、サイトの運営は単純かつストレスフリーに越したことはない。これは感じていました。何なら、スマホから更新できないかとSTUDIOを使っていた頃から考えて、かんがえて。
そうして、最終的にNotionをCMSとしたJamstackサイトを作ったのです。
いやぁ、めでたしめでたし。
……と思ったのですが、これが実はそうでもなく。あるとき気づいたのです。
これって結局ロックインでは?って。
デザインしたサイトは確かに作成したファイルを資産にできるからいいんです。でも、CMSをはじめとした情報の保管庫、そしてAPIというパイプは企業に握られたまま。
ここに仕様変更が入った途端、このサイトは立ち行かない。そう考えたのです。
はぁ~面倒。本当に面倒。技術がじゃありません。自分がです。
でも、そこまでこだわるのには、もう一つ理由がありました。
自分の作る作品には、きちんと責任を持ちたかったのです。だから逆に、自分の届く範囲に責任を置いておく必要があるわけです。「AIが作ったから、提案したから分かんないっす」は、倫理的にも、自分の感覚的にも一番してはいけない。だから、自分のわかる範囲で、なるべくミニマムに実装したかったのです。
HTMLとCSSと、簡単なJavaScript、それにちょっとの新しい要素くらいにしたかったのです。なんなら、管理サーバーも常駐型のサーバーではなく、レンタルサーバーみたいな安いサーバーにしたい。
そこでひらめいたのが、PHPを用いたWordPress。この流行りもとっくに終わってるような「枯れた技術」を使うのはどうだろうと考えました。
後で知ったのですが、「枯れた技術」という言葉は、実はこういう意味だそうです。
「使い古された、汎用的な技術」
その言葉の通り、WordPressは世界の4割のサイトを構成する技術です。
脆弱性を指摘されることもありますが、カスタムしまくったり、アップデートを怠ったりした場合に多く、最新情報に目を光らせれば、その可能性は減らせるようで。
そこで、思い切ってAIとともにWordPressのクラシックテーマという、WordPressのなかでもさらに使い古された技術を使ってミニマムにサイトをデザインすることにしたのです。
結果は大成功。そうしてゼロから生まれたのが、私だけのための最小限のこのサイトでした。
使い古された技術だからこそ、先人たちのノウハウを蓄積することで賢くなるAIと相性が良かったのでしょう。
というわけで、このサイトが生まれるまでのお話でした。
枯れた技術とAIを組み合わせたことで、かなり安定したサイトを制作することができました。
速い、きれい、楽。いいですねWordPress。さすが世界の4割を賄ってるだけある。
これからも知見を深めながら、サイト制作ができればなと思っています。
たぶん、LPとかはノーコードのSTUDIOを、長期的な運用系はWordPressのクラシックテーマでの制作になるかもですね。